定年後お金で苦労しないために

   

少子高齢化が進む昨今、長く働き続けることはもはや必然になっています。かつての「働き方」がいよいよ微塵も通用しなくなるこれからの時代、60歳以降の人生を確実に乗り切るうえで必要となるものとは?

お金で苦労しないための下準備

定年後また自営業者などリタイア後 『いくら必要か』を知ることは必要不可欠。今の現役世代は年金も不透明だからこそ、支給年齢がたとえ70歳になろうとも乗り越えられるためのマネープランを早い段階から考えるべきと語るファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏。老後破綻の引き金になり得るものとして、長尾氏がまず挙げたのが住宅ローン。

「定年を超えても残債があるようでは老後の生活もままなりませんから、少なくとも60歳までには住宅ローンは完済できるプランを立てるべき。また、同時に取り掛かるべきは保険の見直しです。国内の保険会社の商品には余計な特約がついていることが多いですから、それらを解約するだけでも家計はラクになるそうです。

余計な支出を洗い出したのちに取り掛かるべきは自身の年金シミュレーション。長尾氏は「ねんきん定期便」を使えば、ある程度の想定が可能と語る。

先行きは不透明とはいえ、老後の収入の柱は年金ですから、会社員でも自営業者でも、その金額は必ず把握しておくべきです。『ねんきん定期便』には将来、受け取ることのできる年金の概算が書かれているので、生活費と比較すると必要な老後資金が見えてきます。既婚者の場合は、必ず『夫婦でいくらもらえるか』で考えましょう。共働きであればまだしも、専業主婦のいる家庭などの場合、年金収入だけでは足りないことを実感できると思います」

また、収入を得るためには自らの健康が大切なことは言うまでもありませんが、長尾氏は自分自身のことだけでなく、「親の健康状態にも目を向けるべき」と指摘しています。

「昨今は親の介護に伴う介護離職の問題も起きているし、こうなると自分の老後資金を貯めるどころではありませんよね。同時に、親の健康状態とともに、相続財産や相続税の目処もある程度、把握しておくといいと思います」

ここまできちんとした備えができたのちに投資に目を向けることができれば、生涯を生き抜くためのプランが盤石となるようです。

「収入がなかなか増えない今、投資でお金を増やすことにも取り組む必要はあります。今は、NISAやiDeCoといった節税をしながら投資をできる仕組みもあるようですし、資産形成に有効です。特に『つみたてNISA』の対象商品には資産形成に向く投資信託がラインナップされているため、おすすめ。すでに投資をしている人は、手数料の高い商品しかない銀行や証券会社を利用しているのであれば、ネット証券口座に切り替えたほうが絶対にお得です」

もう間近に迫っている「70歳まで働くことが当たり前の時代」。そんな状況下にあっても慌てることなく生活を送るために、今のうちから着実な備えをしておきたい。

 

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